2024年の活動を振り返ると、1月からは某コンペティションへの応募準備を進める一方で、2月に予定されていたギャラリー301での展示準備を並行して行っていました。
2024年2月には、個展『深淵の底を知る時』をギャラリー301で開催。この展示は、過去の作品を再構築し、新作を加えることで構成された、現時点での集大成でした。『深淵』をテーマに、内省的な視点と新たな表現を融合させた内容は、多くの来場者から高い評価を受けました。
この展示は、自身のこれまでの歩みとこれからの方向性を示す大きな節目となりました。
春以降は、ポートレート撮影にも力を注ぎ、あさいゆうきさんやみしまあきひろさん、山中七海さんのポートレート、さらには友人の大橋さんの結婚式撮影など、多岐にわたる活動を展開。
被写体の雰囲気を引き出すことを大切にし、光の使い方や瞬間を捉える表現にこだわりながら、制作を続けました。
秋以降は、12月に開催されたUnknownAsia2023での出展「君は荒波の中で光を見たか」に向けて、制作が本格化。今回は、それぞれプリントした作品を連結させる表現を採用し、日常の中に潜む非日常性の一瞬を捉えることに焦点を当てました。
荒波が打ち付ける岸壁や山奥の渓谷など、過酷な自然環境に身を置きながら、ひとり対峙する中で動き、流れ、形を変え続ける水の姿を捉えています。その中で時間の超越性に気づき、命を削り取るような思いでの撮影行為を通じて、視覚を超えた感覚を呼び起こす表現を追求しました。
2024年は新しい挑戦が多く、自身の成長を感じられる充実した1年となりました。國吉さん、みしまさん、山田さんをはじめとする多くの支援者や家族の存在が、この成果の背景にありました。
年末年始には新作の撮影にも取り組む予定であり、これまで支えてくれた方々への感謝の気持ちを胸に、さらなる挑戦を続けていきます。